電子顕微鏡(SEM)体験

上小理研実験講習会の電子顕微鏡ワークショップがありました。
上田創造館で午前10時から午後3時までです。
15名ほどが集まり、日本電子株式会社の人の説明をお聞きした後、2つの電子顕微鏡で持ち寄った色々な物を見ることができました。

電子顕微鏡クイズ始まり.jpg電子顕微鏡クイズ(タンポポの種).jpg電子顕微鏡クイズ(サツマイモ断面).jpg電子顕微鏡クイズ(カビ).jpgSEMの構造説明.jpg資料「ゾウリムシ」.jpg

2つの電子顕微鏡です。

電子顕微鏡.jpgもう一つの電子顕微鏡.jpg

まず、試料を円い金属の上に貼った両面テープにくっつけます。

円い金属の上に資料を乗せる.jpg

次に真空蒸着装置に試料の付いた円い金属を入れて、金をコーティングします。

真空蒸着装置.jpg

試料に導電性がないと帯電して二次電子が減ってしまい検出できなくなってしまいます。
検出した二次電子をパソコンで処理して倍率やピント合わせをします。

倍率やピントを操作する.jpg電子顕微鏡の画像操作.jpg

自分で電子顕微鏡を操作して、持ってきた蝶とトンボを見てみました。

アリの触覚の先を調べる.jpgイトトンボの羽根の先を調べる.jpg

電子顕微鏡写真を紹介します。
理科準備室の窓の下に落ちていたイトトンボの死骸から頭部と羽根を見てみました。
イトトンボの頭部(50倍)イトトンボの口(140倍)

イトトンボの頭部.jpgイトトンボの口.jpg

イトトンボの羽根(35倍)イトトンボの羽根の先(3500倍)

イトトンボの羽根.jpgイトトンボの羽根の先.jpg

同じように理科準備室の窓にいたヒメウラナミジャノメ(蝶)です。
頭部(50倍)   複眼(500倍)

ヒメウラナミジャノメの頭部と複眼.jpgヒメウラナミジャノメの複眼アップ.jpg

羽根の後ろ側(150倍)鱗粉(1500倍)

ヒメウラナミジャノメの羽根の後ろ側.jpgヒメウラナミジャノメの鱗粉.jpg

他の先生が持ってきた物の電子顕微鏡写真です。
アリの頭部      アリの複眼

アリ(顕微鏡写真).jpgアリの複眼(電子顕微鏡写真).jpg

クチビルケイソウ(5000倍)

クチビルケイソウ.jpgクチビルケイソウのアップ.jpg

その他の珪藻(29000倍)

珪藻08.jpg珪藻-メロシラ05.jpg

黄鉄鉱と水晶(35倍)

黄鉄鉱(電子顕微鏡写真).jpg水晶柱03.jpg

髪の毛、キューティクルが見えます。

髪の毛(電子顕微鏡写真).jpg

ムラサキツユクサの花粉

ムラサキツユクサの花粉.jpg

ムラサキツユクサの茎の断面を見ると、師管の中に運ばれる途中の糖分がありました。

ムラサキツユクサの茎.jpgムラサキツユクサの茎の師管の中に粒.jpg

ムラサキツユクサの気孔の観察を電子顕微鏡で行うと、こうなります。

ムラサキツユクサの葉の裏側.jpgムラサキツユクサの気孔(閉じたもの).jpgムラサキツユクサの気孔(開いたもの).jpgムラサキツユクサの気孔の中.jpg

光学顕微鏡で見るときはムラサキツユクサの葉の表皮をはいで見ますが、平面的な型を見ていただけなんですね。

ムラサキツユクサの表皮1.jpgムラサキツユクサの表皮.jpg

子どもたちにも電子顕微鏡のように植物の呼吸が息づかいが感じられるような気孔を見せてやりたいものです。
他にも消すことができるボールペンで書いた紙を見ると、4ミクロンから1ミクロン以下の小さな丸い粒がたくさん見えました。
竹炭の断面はドクロがたくさん並んでいて驚きました。
オタマジャクシの鼻の穴やカブトムシなど次から次へと飽きない時間が過ぎていきました。
上田市にも一つ欲しい電子顕微鏡です。500万円だそうです。